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C2
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本当に面白い事にはちょっと難しい所があるのです。厳選された練習問題に挑戦して飛躍の道を。

お気付きでしょうか。曲の面白いところはちょっと難しいということに…。逆にいえばちょっとだけ難しい事でなけければ、人間は興味を失うというわけです。だから、上手になるには、もうちょっとでクリアできるというくらいの自分にあった曲をみつけて、その曲の面白さに挑戦するのがいいのです。
 そのとき、あまりにも基本的なことでつまずいては面白くありません。そこで、音階の練習、アルペジオ(和音のつかみ方)の練習等を日課にして毎日やる事をお勧めします。
 始めはシャープ、フラットの少ないやさしい調で何回も繰り返すことによって、いい弾き方を覚えます。このような練習は単調で飽きてしまうかもしれません。でもそれが、弾きたい曲と同じ調で、その中の難しいところ(=おもしろいところ)と密接に関わっているとすれば、我慢のし甲斐もあるというものです。我慢というよりもちょっと焦点の合わせ方を工夫することを覚えるとそれが楽しくさえなってくるから不思議です。
 自分の中にやらなければ、という理由を見つけて、またはたぐりよせてでも、理由を作ってファイトを燃やす、そのような充実した密度の濃い時間を人生の中にどれだけ持てるのでしょうか。

 超絶的な曲に挑戦しているひとでも、案外この指使いの基本を知らない?不確実な実力の持ち主がいっぱいいるのも現実です。完全なメソッドなどないのですが、習っていないはずはないのです。ただ、それを結びつけて考える事ができていないというわけです。自分の事を自分で解決できないのですから自立していないのです。風潮として日本では自立して自分で解決していくような能力をつぶす方向で、教えこむというようなやり方が横行しているように感じる事が多いのです。
 ピアノの嫌いな音大生や、卒業してからはもう弾く必要のなくなってしまった音大卒業生、教えているけど自分は弾かないピアノの先生など、不思議な現象が起こっているのをなんと考えればいいのでしょう。

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