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自分で意味を考えながら学ぶ時、深い理解力と確かな尺度が得られます。それが認識を深めることに。

演奏は一つの「体験」です。その曲との関わりを深く持つ事でおもしろさも倍増するのです。そのおもしろさがインパクトとして、曲の中に生きてくるのです。練習によって獲得した「技術」の裏づけと、興味を持って学んだ「知識」の裏づけによって一段と曲が生きてきます。そこから、演奏したいという意欲、「そのメッセージを届けたい」という強い意欲が沸いてくるのです。
 「5ステップ」の[A] は意思を、[B]は知識を、[C]は技術を、それぞれ強く意欲と結びつけることを最優先して学習を進められるように構成されています。
 意欲的な生徒ならば、ピアノを通して次から次へといろいろな疑問が生まれてきます。
指導者は、その時に疑問に応じてあげることが大切です。しかし、いっしょに考えてあげる時間がなかったり、一言では答えられないような質問をされた時が危険です。
 時間が無いからといいかげんに答えてはいけません。面倒だからと誠意のない返事をしてはいけません。そのようなことから、今、育っている「意欲の芽」を大人が摘んでしまうのです。疑問を持つという、せっかくの「学ぶ意欲」へのきっかけを、どれだけ無下に
つぶしているでしょうか。不用意な親の一言や、不用意な先生の一言が、どれだけまっすぐに育とうとする「学ぶ意欲」を阻害しているでしょうか。ピアノを習って得る事ができるであろう、音楽を愛好する心さえも育っていかないことが多いのはなぜでしょうか。

指導者の普段の姿勢は大きく生徒に影響します。演奏という「体験」を通して、「楽曲の様式」(作曲家について、曲の背景、楽器について、音楽史、楽典に至るまで)を専門に勉強した指導者は、それを更に深く掘り下げる機会を普段から持っているでしょうか。また、その事を、ピアノを指導する上で生徒の意欲を引出す事につなげているでしょうか。

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