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B3
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それぞれの個性に気づきお互いに尊重することが大切です。人格に目覚め、自己啓発の志を持つ。

前期に[B0]、[1B]、[2B]では音楽の意味やその表現を考えるための基礎を築いてき
たはずです。そしていちばん大切な「意味を感じる心」がどのように育ってきたかを
確認しながら学習を続けることに気を配りたいものです。
[3B]では「音程について」、「音階の成り立ち」、「調性について」、「和音のはたらき」をそれぞれもう少し掘り下げて学習していきましょう。
 今弾いている曲の一部を取り出して「和音のはたらき」などを検証することが大切です。そのような作業から、表現のあいまいさがなくなり、楽譜に書かれている記号から、なぜ、大きくするのか、またはなぜ、だんだん弱くするのか、などを深く読みとって弾くことが
できるでしょう。さらに、生徒自身の考えで弾けるようになるのはもっと先ですが、正当な理由があれば先生と生徒で話し合ってより納得のいく表現に変えていくこともできる でしょう。この過程を大切にしたいのです。できるできないは弾いている本人がいちばん気にしていることです。器用な人、不器用な人それぞれの道を作っていきましょう。
 生徒が、自分のセンスで弾くようになったとき、指導者の感覚と多少異なることもあるのですが、年齢や好みの違いを認めて、その違いをお互いに楽しむくらいの余裕が欲しいものです。その違いがディスカッションできるようなレッスンであれば、この先もきっと成長に伴って、いくらでも進歩していけることになるでしょう。
 また、指使いを工夫するということも覚えなければならないでしょう。たとえば、鋭いアクセントのある音に弱い指がきてしまうと都合の悪いこともあります。そんなときは、
第一の目的は、その音をちょうど良い強さで明確に出すことですから、指使いをすっかり変えてしまいましょう。これは、指使いの基本が分かっていればできる応用です。
 人は皆、条件がまちまちなのです。これでいいと思わないで、いろいろ工夫してやってみるという態度も身につけたい事の一つです。

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