刻一刻と春の訪れを感じるこのごろです。2月21日の土曜定期サロンはフリーデマン・バッハ作曲“Fruhling・春”という曲がデジタルのチェンバロの音で奏でられ、楽器の発達のお話も聞けました。私のような現在のピアノができる以前は、イタリアやフランス、イギリス、ドイツでそれぞれの呼び名でいろいろな改良が行われてきたそうです。ベートーヴェンの使ったピアノもいろいろなのですが、「テンペスト」までは膝ペダルの旧式ウィーンモデルであったらしい。
「悲愴」第一楽章は重苦しいモチーフで始まり、アレグロに進みますが、新しい解釈により提示部を繰り返してはじめのグラーヴェにもどりました。第二楽章は有名な美しい旋律。次第に厚みを増して躍動的に変化する伴奏形に支えられてますます高みへ上昇していくような感動的な曲でした。
コーヒーブレークの後に可憐な第三楽章・・・やはり圧巻!名曲といわれているのはなぜか、私たちははっきりと再認識することになりました。
続いて、バッハの「マタイ受難曲」を復活させたことで功績のあったメンデルスゾーンのお話と、無言歌集よりはじめの3曲「甘い思い出」「後悔」「狩の歌」が演奏され、華やかなロマン派へ移り変わる音楽の都ウィーンを体験したのでした。アンコールは再びチェンバロの音でダカンの「かっこう」が演奏され、この日のコンサートは幕を閉じました。
次回3月20日はベートーヴェンのソナタ9番に進みます。また、安藤菜友里さんを迎えてシューマンやショパンといったロマン派の時代を彩る作曲家の作品が楽しみです。 |